日本語教師のための実践・作文指導 = Hướng dẫn thực hành và sáng tác cho giáo viên Nhật Bản
日本語教師のための「実践」シリーズ第二弾。経験豊かで多彩な執筆陣が、作文指導の基本と実践に分けて、そのノウハウ、ユニークな授業実践を公開、共有する。新米教師にはもちろん、作文授業のマンネリ化に悩むベテラン教師にも。
2020
作文ほど独習が難しいものはありません。読解ならば、よい教材と辞書があれば自分で学べます。会話も、教材がなくても、気の合う日本人の友人がいれば、自然と上達します。ところが、作文は教材だけではどうにもなりませんし、教師のがわも高い専門性が必要です。作文は教室で学ぶのが一番なのです。
文教室という環境をデザインするのは、ほかならぬ教師です。ところが、そのノウハウはいまだ確立されていません。教師一人一人が試行錯誤しているにとどまります。そこで、私たちは、そうした試行錯誤の営みをぶつけあい、高めあいながら、一冊の本にまとめることを目指しました。
書をお読みになった方は、そのあまりに個性的な作文授業の方法に驚かれると思います。たとえば、第1章第1部の作文のテーマの選び方をご覧ください。「世の中の人に、タバコの良さをアピールしてください」「世の中はお金がすべてであるという主張しなさい」という型破りのテーマが出てきます。第2章第18章には、突然カラーページが現れます。三色ボールペンで添削された学習者の作文です。いずれも、一見奇をてらった方法に見えるかもしれませんが、本書をお読みいただければわかるように、じつに理にかなった教授法なのです。
立場が違う10名の教師が集まると、自分ではけっして思いつかない教え方に出会えます。熱意あふれる10名の教師の原稿に向きあった編者の私自身、ほんとうに勉強になりました。読者のみなさんもぜひ、独創的で理にかなった作文教室のデザインの方法の数々を、本書をつうじて共有し、日々の教育活動に生かしてください。そのことを執筆者一同心から願っています。(はじめに より)
目次
第1部 作文教育の基本(作文のテーマ―作文の目的とテーマ設定;作文のツールを選ぶ―表記ツールとメディア;教師の役割を考える―ファシリテーターとしての教師;コミュニケーションを重視した活動―協働の場としての教室;「総合活動型」で書く―作文を書くプロセスの重視;アーティキュレーションを意識する―四技能の連携;書けない学習者を支援する活動―意見文を書くトレーニング;フィードバッグでモチベーションを高める―成功期待感の湧く添削・評価;学習者の誤用を考える―学習者のレベル別支援;母語の影響を考える―学習者の母語別支援)
第2部 作文教育の実践(作文のテーマ選びの実際―常識を証明する活動を例に;ツール別作文の実際―手書きとFacebookを使った活動を例に;教師の役割の実際―リライト‐ディスカッション式活動を例に;コミュニケーションを重視した活動の実際―KJ法や「へえ!」を使った活動を例に;「総合活動型」作文授業の実際―書評を書く活動を例に;四技能連携の実際―映像を使った活動を例に;書けない学習者のトレーニングの実際―意見文を書く活動を例に;モチベーションを高めるフィードバックの実際―3色添削を例に;誤用の修正の実際―修正フィードバック授業を例に;母語の影響の実際―中国語を母語とする学習者のフィードバック授業を例に)
石黒 圭 編著, 日本語教師,日本語教師のための実践・作文指導 = Hướng dẫn thực hành và sáng tác cho giáo viên Nhật Bản,くろしお出版,2020
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Thứ Năm, 18:45 27/10/2022
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